France 旅日記 -23 ( 2007.5.27〜6.9 )
2007.7.1 編集UP
弘史左衛門

家内版 (平田 芳子 版)追加記事。
 「平田 弘史 フランスを闊歩」追加 記事-2。 

映画
ボナージュの町で数年前に映画撮影があり、時代物の映画
(フランスの)で、その時に使われた靴屋、農機具や
農家、酒場、洗濯場、小学校などをそのまま保存されて
いるのだが、無料で見学できるようになっている。
何もかもがそのまま残っていて、誰かが生活を始めても
何の違和感もないだろうと思う。
パンやチーズもそのままの形で残っていて、もうカチン
カチンになっていた。しかし、乾燥地帯なのかあまり
カビも はえずに残っているのには驚いた。

洗濯場
洗濯場も 三十帖くらいの池みたいな堀に水が流れており
(見た時は流れていないが)
その回りに洗濯板などが置かれて 女達の井戸端会議が賑やかだったんだろうなと想像した。、
日本の昔も同じような事をしていたのだと思った。

小学校
町の昔の小学校(これも映画の為のものだったらしい)
小学校にもドミニク氏、矢野氏、私達夫婦が入ると、
丁度 どこかのグループ十人くらいが見学にきていた。
中年の方達で懐かしそうに笑いながら話をしていた。
この保存をみて、フランス人の心意気を感じた。
この小学校で気がついた事があった。
ペン先がケース内に置かれていた事である。

ペン先
平田弘史が求めているペン先が、もしかしたらフランス
にあるのかも知れない。と話は盛り上がり、古き良き物
を大切にする国だから職人さんもいるのでは、と四人で
顔を見合わせ、パリに戻ったら文房具屋を探してみよう
と言う事になった。


パリのデザインショップ
パリの文房具屋では売っていなくて、高級万年筆を売って
いるお店でペン先をみつけたが、試し書きしたいと
平田弘史が言うと すかさず「ノン」と断られた。
しかし、そんな事で ひるむ平田弘史ではない。
半ば強引にペンケースからペンを出して、近くにあった
インクをつけ書いてみるが、油がついているから上手く
書けない、油分を拭く洗浄液は ないかと言う。

矢野氏も困ったような顔をしながらも通訳をしてくれる。
結局ニ本のペン先と軸を一本試しに買う事にした。
気に入れば良いのだが…。


しかし、中年店員なのかオーナーなのか解らない人が
どうやら日本のマンガ家だとわかると態度が変わり、
自分の兄がマンガが大好きなのでサインをしてくれと言う。
(しっかりしてる)
もちろん快く引き受ける平田弘史。

今回の旅で感じた事
日本のホテルの様に 何もかもが行き届いているホテルは
私達が行った限りでは フランスには なかった。
(日本人が普通に行く観光ツアーではないので
 くらべようがないが...)
歯ブラシ、剃刀、ヘアーブラシ、ヘアーキャップ等は
何一つ備えては いなくて、必要な物は自ら要求しないと
いけない。(ドライヤーは ついてるホテルもあったが...)

剃刀だけは 平田弘史が直接ホテル カウンターに出向いて
ジェスチャーまじりで交渉してもらって来たようだ。
四階の備品室にある、とカウンターの中年女性は言うだけで
知らん顔なので、一緒に付いて案内頼むと平田弘史が言い
案内されてみると、そこは業務員でなければ取りだせない
筈のところだった。しかも小さなケースに三本くらいしか
剃刀は入ってなかったらしい。二人で三階まで降りるエレ
べータの中で 中年女性にメルシーというと彼女は笑顔で
答えたらしい。

これは合理主義の国では当たり前の事で、日本の あって
当たり前の生活は あまりにも慣れ過ぎていると、心までが
傲慢な人間になっているのではなかろうかと感じた。
豊かに慣れ過ぎ、自販機、コンビニ、いつでもどこでも
欲しい時に欲しい物がすぐに手に入る現代の日本。


貧しかった日本の時代を忘れ、物の大切さを忘れ、
新しい物に溺れてゆく私達の生活に、私自身が反省
しなければならない事を たくさん学んだ気がする旅だった。

           2007.6.27  平田 芳子 記 終わり